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キャッチコピーの事例

資生堂のキャッチコピー(コーポレートメッセージ)を考察

キャッチコピーCase No.32 時間の対比

キャッチコピーの事例を取り上げる第32回は、2005年に発表された資生堂のコーポレートメッセージです。

一瞬も 一生も 美しく

コピーライターは、国井美果さん。

いま資生堂のコーポレートサイトを見に行ったところ(2024年6月現在)、「OUR MISSION is BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD」が掲げられていました。2019年に新・企業理念THE SHISEIDO PHILOSOPHYを策定されたそうで、そこで打ち出されたOUR MISSION(企業使命)です。

「一瞬も 一生も 美しく」は、ざっと見たところではサイト内にありませんでしたので(私が見落としていなければ)、現時点では企業使命の「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD」をメッセージとして強く打ち出しているようです。

(2026年2月追記:

久しぶりに、資生堂のコーポレートサイトを見たところ、「一瞬も 一生も 美しく」がメインビジュアルに掲げられていました。また、「The Shiseido Philosophy」のところには、「Vision Slogan」があり、「一瞬も 一生も 美しく」と大きく記されています。このスローガンには英文が添えられており、資生堂は〝グローバル志向〟を前面に押し出しているという印象を受けました。

現時点で、Our Missionは英語です。もし、この名コピー「一瞬も 一生も 美しく」でなかったら、英文を添えるのではなく、英語のスローガンに刷新されていたのではないか? という考えが浮かびました。グローバル志向を強調していると思われるなかで、このように日本語のコピーが使われ続けているのは名コピーだからだろうな、と。そんなことを思いました。

追記、終わり)。

さて、当コンテンツの目的はキャッチコピーの型や作り方を自分なりに考えることですが、今回は、「対比」をうまく用いた事例です。

人生において、「一瞬」は「最も短い時間」であり、「一生」は「最も長い時間」です。この対極にある、時間の対比によって、インパクトのあるキャッチコピーになっています。しかも、「一」で始まる二文字という共通性があり、見た目にも美しいフレーズです。この対比があるからこそ、訴求すべき重要ワードである「美しく」が際立つのだと思います。

このキャッチコピーから、対比ワードと事業の重要ワードを組み合わせるという作り方が見出せそうです。

前にも対比を用いたキャッチコピーの事例を取り上げましたが、やはり、対比の利用はキャッチコピー作成において有効なテクニックの一つと言えそうです。

初出:2024年06月30日更新:2026年02月19日